植物の恵、フィトケミカルとは
フィトケミカル(Phytochemical)とは、植物が自らを紫外線や害虫、病気などの外的ストレスから守るために生成する、天然の化学物質です。 ビタミンやミネラルとは異なり、体に必要不可欠な栄養素ではありませんが、健康維持に多くの効果が期待されています。
フィトケミカルには抗酸化作用や抗炎症作用があることが知られており、体内でのフリーラジカル(活性酸素)の発生を抑え、細胞の損傷を防ぐ効果があります。また、免疫力の向上やホルモンバランスの調整、がん予防、心血管疾患のリスク軽減など、さまざまな健康効果が報告されています。 具体的には、ポリフェノール、フラボノイド、カロテノイド、イソフラボンなどが代表的なフィトケミカルです。
近年では、スキンケアや化粧品にもフィトケミカルが配合され、肌に直接作用させることで保湿や抗炎症、美白、エイジングケアなどの効果も期待されています。野菜、果物、豆類、全粒穀物、ハーブなど、フィトケミカルを多く含む食品を日常的に摂取したり、スキンケア製品に取り入れることで、美と健康を保つためのサポートにつながります。
期待されている主な健康効果
Phytochemicals are expected to have the following major health BENEFITS
- 01 抗酸化作用
- フィトケミカルには強力な抗酸化作用があり、体内で発生するフリーラジカル(活性酸素)を中和します。これにより、細胞の酸化ストレスが軽減され、老化防止や生活習慣病の予防に貢献します。ポリフェノールやカロテノイドなどがその代表です。
- 02 抗炎症作用
- 一部のフィトケミカルは炎症を抑える働きを持っています。慢性的な炎症は心疾患や糖尿病、がんなどさまざまな疾患と関連しているため、これを抑えることで健康維持につながります。例えば、クルクミン(ターメリックに含まれる成分)やジンゲロール(ショウガに含まれる成分)が知られています。
- 03 免疫力の強化
- フィトケミカルは免疫系をサポートし、体の抵抗力を高めるのにも役立ちます。特に、ビタミンCが豊富な柑橘類やアリシンが含まれるニンニクが、感染症に対する体の防御力を強化するとされています。
- 04 ホルモンバランスの調整
- 一部のフィトケミカルは、エストロゲンのような作用を持ち、体内のホルモンバランスを調整することができます。例えば、大豆に含まれるイソフラボンは、女性の更年期症状の緩和や骨密度の維持に役立つとされています。
- 05 血圧や血糖値の調整
- ポリフェノールや食物繊維を含むフィトケミカルは、血圧や血糖値の管理に役立つことがわかっています。これにより、高血圧や糖尿病の予防や管理に貢献します。具体例として、ブルーベリーのアントシアニンやほうれん草に含まれるルテインが挙げられます。
- 06 がん予防
- 多くのフィトケミカルは、がん細胞の発生や成長を抑制する効果があると研究されています。特にキャベツやブロッコリーなどのアブラナ科の野菜に含まれるスルフォラファンは、がん予防に役立つとされています。
- 07 心血管疾患のリスク軽減
- フィトケミカルの抗酸化・抗炎症作用は、血管の健康を維持し、心臓病や脳卒中のリスクを軽減する働きがあります。たとえば、ブドウやワインに含まれるレスベラトロールは、動脈硬化の予防に寄与することが示されています。
期待される主な肌への効果
Phytochemicals and their expected effects on the SKIN
- 01 抗酸化作用によるエイジングケア
- ビタミンCやポリフェノールを含むフィトケミカルは、肌の抗酸化作用を高め、老化の原因となる酸化ストレスを軽減します。これにより、シワやたるみといったエイジングサインの予防が期待できます。特に、グリーンティーエキス(カテキンを含む)やレチノール(ビタミンA誘導体)が代表的です。
- 02 保湿効果
- アロエベラやヒアルロン酸のもとになる植物エキスには、保湿力があるフィトケミカルが豊富に含まれており、乾燥肌のケアに効果的です。これらの成分は肌の水分保持力を高め、柔らかくハリのある肌を保ちます。
- 03 炎症を鎮める効果
- カモミールエキスやショウガに含まれる成分(ジンゲロールなど)は、抗炎症作用があることで知られ、敏感肌やニキビ肌の鎮静に役立ちます。赤みや炎症を抑え、肌を健やかに保つ効果が期待されています。
- 04 美白効果
- ビタミンCやアゼライン酸といったフィトケミカルは、メラニンの生成を抑制する働きがあり、シミやくすみの軽減、肌のトーンを明るくする効果が期待されています。これらは色素沈着や日焼けによるダメージを軽減し、均一な肌色を保ちます。
- 05 ニキビや皮脂の抑制
- ティーツリーオイルやウィロー樹皮エキス(サリチル酸のもと)は、抗菌・抗炎症効果があり、ニキビケアに効果的です。これらのフィトケミカルは肌の皮脂分泌を調整し、毛穴の詰まりを防ぎます。
- 06 バリア機能の強化
- フィトケミカルの中には、肌のバリア機能を強化するものもあります。例えば、オートミールエキスやセラミドのもとになる成分は、肌のバリアを補修し、外部刺激から肌を保護するのに役立ちます。これにより、乾燥や刺激から肌を守り、敏感肌のケアにも効果があります。
- 07 細胞のターンオーバー促進
- 植物エキスに含まれるフィトケミカルは、肌の細胞ターンオーバー(再生サイクル)を促進する効果も期待できます。例えば、レチノール(ビタミンA誘導体)やAHA(フルーツ酸)は、肌の古い角質を取り除き、明るく滑らかな肌を保つのに役立ちます。
原料は植物。
それだけ
柿の葉 Japanese persimmon leaf
- 有害化学物質吸収分解
- 抗菌・消臭効果
- 抗酸化効果
- 整肌(ひきしめ)効果
- 柿の葉寿司など食品保存効果
※植物自体が有するフィトケミカルの力です。
温もりが広がり、包み込む
柿の葉の温もりは、体の芯までじわりと届きます。冷えた体がほぐれ、ぽかぽかと心地よい温かさに満たされる瞬間。まるで冬の陽だまりに身を委ねるように、心も体もじっくりと緩んでいきます。湯上がり後も続く優しい温かさが、長い一日の疲れを溶かします。
よもぎ mugwort
- 抗菌・消臭効果
- ホルムアルデビド分解
- 抗アレルギー効果
- 整肌(ひきしめ)効果
※植物自体が有するフィトケミカルの力です。
肌の潤いを、守る
よもぎの保湿の力が、乾いた肌にしっとりとした潤いをもたらします。植物の深い滋養が肌を潤し、バリアを補い、やわらかでなめらかな肌触りがふわりと現れます。まるで草原の朝露が大地に広がるように、うるおいが優しく肌を包み込みます。
イタドリ Japanese knotweed
- 「エイジングケア」「免疫力向上」効果
- 血行促進・血流改善
- 基礎体温・基礎代謝向上
- 疲労回復
- 肌弾力の改善効果
※植物自体が有するフィトケミカルの力です。
温もりが広がり、包み込む
イタドリがもつ抗菌・抗酸化の力は、肌を清らかに整えることを助けます。植物が持つ自然の防御力が、日々の疲れやストレスを洗い流し、肌を健やかに守り、澄んだ空気の中で深呼吸をするような心地よさを味わってください。
※大豆由来の脂肪酸ナトリウムと自然由来の炭酸ナトリウムが含まれます。